現代美術とは

大学に入ったばかりの頃、絵画科の友人につきあってある前衛作家のパフォーマンスを見に行った。だからその日が私の現代美術記念日。とは言っても終始「なんじゃこりゃ」だった。

スーツのポケットから出した葉っぱをちぎったり並べたり、、え?何してんのこのおじさん。そのこと自体より、私以外の参加者が何一つ見落とすまいと作家の行動を食い入るように見つめていることに驚いた。「すごかったね」と目がキラキラの友人。これが現代美術というものかと。ながい年月が過ぎても思い出せるというのは、それなりにインパクトがあったからなんだろうな。

今ではわざわざでもチケットがちょっと高くても見に行く。「こー来たかあー、すげー」とか思わせてくれるから楽しい。

2024年10月6日まで水戸芸術館現代美術ギャラリーで開催している「他者に対して、また他者と共に」もすごく楽しめた。ほとんどの普通の人に意味のないアイデアにお金と時間と時には命までかけて作品にまとめていく、そのエネルギーがスゴイ。そんな社会の日常から逸脱した表現物を一般社会への窓口としての美術館にキッチリ展示してお金をとって見せようという事がもっとスゴイ。しかも水戸という地方都市のまちなかで。今では私にとって大切なパワースポットになっている。

40年続いている現代美術の次は何だろう。未来美術?不可思議美術?

私はモノ派。モノがないとアートを語れない、って偉そうに何言ってんだか。


Naomi Shioya's WORKS

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