旅するように、住む。

生まれてから私が住んだ家を数えると、二拠点だったり戻ったりはあるけれど、ザックリ7件。アパート暮らしの経験はないから、古かったりぼろかったりはしても全て戸建てだった。大人になってからは在宅ワークというか、工房に住んでいるから住み心地よりも働きやすさが優先されてきた。

そして都会と田舎の生活はほぼ半々。うち一人暮らしは4年間。

自分だけの都合での移動、あったのかな。まあ、何かのキッカケで引っ越しをすることになっても、臨機応変に対応して自分の居場所を作ることには自信がある。これはもう特技と言っていいくらい。

2023年の秋には27年間住んだ旧里美村の家を出ることになった。

寒い朝、ゴミ集積所まで袋を手に歩きながら、この旅は長かったなあと思う。やっぱり旅感覚はぬぐえない。

18年も前に取材を受けて掲載された記事が、なぜかこのタイミングで最新号に再び登場した。涙が出そうなくらい懐かしいけど、次の旅の準備は始まっている。

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