工房のドア
卒業制作の最初のデザイン画提出で私は「将来自分の工房につけるドア」を出した。ごつい木製ドアにガラスをはめ込むデザイン。担当教授は「まあかっこいいアイデアだとは思うけどねえ」と言いつつ、どんな工房になるかわからないし云々・・・要はもっと無難なモノ作って普通に卒業せよってことだったんだな。
あの時の私にはそれを押し切るほどの技術(口とガラス両方!)を持っていなくて、無難なモノを作って卒業した。
そして何度も「あの時ドア作ってたら使えたのになあ」と思い出す。それくらいうちの引っ越しは、外せるものはとことん外して組み立て直してきたから。
27年前の引っ越しで最後の工房となるはずが、この夏新天地で小さくなっての再出発。ドアは昔、愛知県に住む友人のステンドグラス作家をたずねたとき、捨てられそうになってた古いフランスのドアをもらってきたもの。なんと20年越しの復活!ものすごく歪んでいて丁番やドアノブはつけられなかった。しかもオリジナルガラスを作る元気もなくてプラ板をはめた。
少々難アリだけど、まいっか。次に引っ越すときはもっとかっこよくしよう。
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