百日紅(サルスベリ)
「塀沿いのピンクの花、きれいですね。何という花ですか」
ブロック塀と駐車場を挟んだお隣の美容室オーナーから聞かれた。百日紅と書いてサルスベリ、花の時期がとても長い。あらためて考えると漢字の読みに無理がある。猿滑りでもヒャクニチコウでもいいのに。
最近では死語になりつつあるキラキラネームだけど「海と書いてマリンと読む」なんてサルスベリに比べれば難易度は低い。日本語においては〇〇と書いて✖✖と読むという言葉遊び、古くからあったのだろう。小説の中でもよく出てくる。刑事の文字の横に小さくデカ、とか。
前述の百日紅、茨城(前の家)に来たばかりの頃にホームセンタ―のすみに値引きの赤い札がついて500円だった。実が食べられない木を買うなんて贅沢だと思ったのに買うことにしたのは、子供の頃に住んでいた池上の家にあったから。猿が滑るか確かめたかったな。
ブロック塀の目隠しに旧自宅から新自宅の庭へ移植した百日紅。気候が合ったのか、新しい場所で驚くほどの急成長を見せている。花が終わったら今年は思いっきり切らないと、うちの中から花が見えなくなりそうだ。ちなみに私は真夏の元気いっぱいのピンクの花より、遅れをとって下の方で咲く線の細い花が好き。
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