アペリティフ
フランス人から教わった素敵な習慣、アペリティフ。日本語で言えば食前酒ってことなんだろうけど。日本のそれは梅酒とか養命酒みたいな感じじゃないですか?
まだまだ日の高い初夏の南仏、仕事を終えて夕食までのひとときにカフェのテラス席で飲むパスティス―――最高です。私はレモンスカッシュとビールを半々で割ったパナシェもお気に入りだった。ナッツとクラッカーなんぞをつまみながら。
慣れていない時はパーティーのアペリティフタイムで食べ放題のスナックを食べすぎてメインディッシュ前にお腹いっぱい、なんてこともあったっけ。前半はとにかくひかえていかないと最後までたどり着けないのがフランスのコース料理。アペリティフはゆっくりチビチビ呑んでるうちに空腹感を呼び起こすものなのだとか。
いきなり二人きりで食事をする関係ではなくても「アペリティフをご一緒しませんか」なら気軽に誘える。さすが社交術にたけたフランス人、恐れ入りました。
日が長くなって明るいうちに仕事を終えた初夏の夕暮れ時「今日はもうパスティスだねえ」とどちらともなくグラスを並べてしまう。根拠はなくても「幸せだなあ」という気分になる。「明日はもう少ししっかり働こう」とか思いながら。
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